a small,good thing
ドイツのそのあと
2014.02.19 Wednesday - comments(0)
ドイツで話が止まったまま時は流れた〜。
その続きらしきものをこちらに書いています。

インテルゴール裏
http://storys.jp/story/1796

1211-デュッセルドルフ
つまり、早く着きすぎたのだった
2013.06.24 Monday - comments(0)
上ってきた坂道を引き返して、また観光案内所を探す。せめて町の地図を手に入れて、自分が今どこにいるのか確認したかった。寒さに耐えかねて入ったデパートの警備員さんに道を尋ねると、横断歩道を右に曲がったところにあるという。「看板にACDCと書いてあるよ」と言うので、頭の中にハードロックバンドのAC/DCが浮かんだ。観光案内所とAC/DCが一体なんの関係があるのか。実際、そこにあったのは「ADAC」という旅行代理店のようなお店で、サッカーのチケットは売っていなかった。じゃあ、無料のシティマップはありますか?と聞くと、あるわけないじゃない?という返事だった。お手上げだ。




チケットは、スタジアムで買おう。
アウェイのチケットがなければ、ホーム席で観戦しよう。
入れないということはきっとないだろう。
とにかく、スタジアムに早めに行こう。

と決めたものの、スタジアム行きのバスに乗ろうとすると「スタジアム行きなら駅の反対側から無料シャトルバスが出るから、それに乗りなさい」と運転手が言う。しかし、そのバスは試合開始の2時間前にならないと来ないし、チケットを持っていれば無料であって、私はまだチケットがない。それより、早くスタジアムへ行きたいので有料バスに乗ろうとする。でも、乗せてもらえない。言われるがままにバスを降りること数回。フリーWIFIを拾うこともできず、ネットが使えるスタバもない。

本当に今日、この町で試合はあるのだろうか。不安に思っても調べる術がない。言葉も通じない。

駅構内を抜けて反対側に出ると、ボルシアMGのグッズを売るミニバンがあった。バスはまだ来る様子はなかった。へこたれて駅前の喫茶店で紅茶を飲み、ぼんやり人間観察していると、上着の下にユニフォームをのぞかせた人を見つけた。ようやくサッカーを見に行く人を確認できてちょっと安心した。見るからにボルシアMGに人生を捧げてます!といった様子の気合いの入ったおじさんがやってきて圧倒された。私の視線に気づいたおじさんは、ニヤリとして誇らしげに胸のエンブレムを指した。こういう見るからに強烈なサポーターはどのクラブにも必ずいる。

まるでサッカー色のなかった町に、サポーターの姿が目立ってきた。日も暮れた。そろそろ時間だ。

1211-デュッセルドルフ
そして途方に暮れる
2013.06.23 Sunday - comments(0)
駅前で携帯電話屋さんを見つけたので、旅行者向けの手頃なSIMカードが買えないか尋ねてみると、数件隣の雑貨屋なら手に入るかもしれないという。トルコ系の雑貨屋には確かにSIMカードはあったが、使えるかどうかはわからない。パッケージを眺めていると、おもむろに店主が封を破り「試してみろ」というので、日本から持参したWIFIルーターに差し込んでみるものの、まるで反応しなかった。そして、怖い顔をして「MUST BUY」と迫ってきた。「開けたんだから買え」ということだけど、開けてくれとは言っていない。しばしそんなやりとりをして、結局買わず済んだものの、なんだか疲れてしまった。

事前にネットで調べたところ、この町の観光案内所で試合のチケットが買えるらしい。結論から言えば、観光案内所は見つからなかった。そもそも、観光客が来るほど大きな町でもなさそうだった。

駅から続く一本道が、メインストリートなのだろう。ゆるやかな坂を5分ほど歩いたその突き当たりの教会で、小さなクリスマスマーケットをやっていた。夜になれば賑わうマーケットもまだ閑散としていて、ひときわおいしそうな匂いがするシャンピニオンを買おうとしたら、店主は留守だった。しばらくして、私に気づいた店主が駆け込んできた。お昼ごはん代わりの熱々のシャンピニオンにガーリックソースをたっぷりかけてもらった。

この町のサッカーチーム、Borussia VfL 1900 Mönchengladbachは、昨シーズンまでロンドンオリンピックで大活躍した大津祐樹選手が所属していた。彼はここであまり出場機会を得られず、2012年夏にオランダのクラブへ移籍することになった。ほんのちょっとの滞在でこれだけ不安なのだ。試合に出れない上に慣れないドイツ生活、相当苦しかったことだろう。

がんばれ。おーつゆーき。

1211-デュッセルドルフ
ボルシアメンヘングラートバッハという町
2013.06.22 Saturday - comments(0)
(半年さぼった!)


デュッセルドルフの朝。チケットを持たないままスタジアムへ行くのは初めてで、不安が募って20:00キックオフだというのにお昼過ぎの電車に乗った。今となっては、チケットがなくてもダンボールに「I NEED TICKET!!!」とか書き殴って道行く人に声をかけるくらいの度胸はついたけれど、この時はチケットなしでドイツに来てしまったことが本当に怖かったのだ。

駅構内ではブンデスリーガ各チームのグッズを販売するブースが出ていたので、せっかくなのでヴォルフスブルクのマフラーを調達することにした。ヴォルフスブルクのホームスタジアムに行ったときでさえ何一つ買い物をしなかったというのに、あれから次第にサッカーグッズも増えつつある。「ヴォルフスブルクのマフラーある?」と聞くと、ずっと下の方から引っ張り出すあたり、人気チームの扱いじゃない。「BEST TEAM!!!」と、親指を立ててニヤリとするから余計に悲しい。

ここで緑色のマフラーを買っておいたことが、あとあと安心を手に入れることになった。



30分ほどしてボルシアメンヘングラートバッハに着いた。耳を澄ますと、地元の人の発音は「グラッパ」と聞こえる。反対側のホームにはドルトムント行きの電車が停まっていて、飛び乗りたい衝動に駆られた。シンジカガワが生まれたあの町だ。

駅前は閑散としていて、本当にこの町にスタジアムがあるのか、本当に今日試合があるのか、日にちや対戦カードは間違えていないか、長谷部選手はやってくるのか。不安は増した。
1211-デュッセルドルフ
駅前ホテル
2013.01.10 Thursday - comments(0)
ドイツ行きは急遽決めたので、ガイドブックがない。でも、ドイツは何度も訪れているし、なんとかなるだろうと空港から電車に乗ってデュッセルドルフ中央駅へ向かっていた。日本人が多く暮らすデュッセルドルフ、車内でも日本語が聞こえる。今日宿泊予定のホテルを確認しておこうとiPhoneをチェックすると、なんと予約日が11/27ではなく、1ヶ月後の12/27になっている! ということは、今日泊まる宿がない!

イギリスではプリペイドSIMカードがあったのでネットも使えたけど、ここドイツではネットもつながらない。今日泊まるホテルを探す術がない! 駅構内のインフォメーションに聞くと、ホテルのことはツーリストインフォメーションで聞いてくれと言う。慌てていたから気づかなかったけど、日本でいう「みどりの窓口」で「今日ホテルはありますか?」と聞いてしまったらしい。駅員さんの「なぜ俺に聞く?」という表情も納得だ。駅を出てようやくツーリストインフォメーションに辿り着いたら、人はいるのに鍵がかかっていた。窓越しに中のスタッフに「開けて!」と訴えるものの、首を横に振るだけ。18:00をほんの5分過ぎただけなのに! ドイツは厳しい。

こうなったら、困ったときのHOTEL IBISだ。駅に隣接しているというより、駅の中にあるような好立地ゆえに料金は安くない。ミラノへは寝台列車で行くので、無駄なく移動できるように、明日の一泊だけIBISを予約していた。なんとか今日と明日、連泊させてもらおう。

IBISのフロントで空室を聞くと、あっさり「満室です」と即答されて絶望的になった。今まではそれで引き下がったけれど、私も旅を続けている間に多少強くなった。立ち去るスタッフの背中に向かって「予約してあります!明日だけど!」「今日も泊めて!お願い!」と声をかけた。絶望的な顔で。諦めずにしつこく聞くと、しばらく待った後「空室あるよ」との返事が。どうして最初に「ない」と言ったのか。そんなことはもうどうでもいい。とにかく、部屋を確保できて安堵した。



いきなり打ちのめされた気分だった。部屋番号は「111」、手書きの数字を読解するのに少し時間がかかった。地下の暗い廊下を進み、カードキーを差し込むもののドアは開かない。10分以上試してそれでも開かず、通りすがりの人に開け方を聞いた。どうやら重いドアは開けるときにコツがいるらしく、ドアノブをちょっと手前に引いてから力尽くで下げるらしい。部屋にはポットも冷蔵庫もアメニティもない。隣りの話し声は筒抜け。ネットは別途1日7ユーロなので、ロビーの微弱な無料Wi-Fiを拾って仕事の続きをする。料金に納得いったのは唯一、大きなベッドど清潔な布団くらいだ。日本のビジネスホテルはつくづく優秀だと思う。

地図がないまま町へ出るのは、いつもならたまらなくワクワクすることだけど、今日ばかりは疲労も限界で、まるで余裕がなかった。歩いて歩いて歩いて、迷いに迷って帰ってくる途中、広場で小さなクリスマス・マーケットをやっていて、ホットドッグやホットワインなどで夜ごはんにした。ベッドに寝転んだら、体が沼に沈んでいくようだった。
1211-デュッセルドルフ
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