今回もまた無謀な旅だった。そもそもの始まりは、スピッツの高知県民文化ホールでのチケットが取れたことだった。全国39公演、東京公演は全滅。どうせ行くならあれも見たい、これも見たいとGoogleMapに印を付けていったら、これは車じゃないと回れないということになった。そして、一度泊まってみたいと思っていた廃校の宿にも2軒泊まることにした。木造校舎の小学校を利用していて、あるときは「校長室」、またあるときは「第5学級」という部屋に泊まることになった。
瀬戸内海ではたくさんの島を見た。2年前に
尾道〜今治のしまなみ海道を自転車で走ったあの道を、今回は車でスイーッと走った。海に架かる橋を走りながら、本気ライダーはもちろん、たくさんのママチャリライダーを見て、胸がいっぱいになった。私も膝が割れそうになりながら、お尻を破壊されながら海の上を走ったのだ!
今回、FIAT 500も私も力の限り走った。朝も夜も、高速道路も、山道も。そして疲れ果てた我々は徳島から船に乗って18時間、東京に帰ってきた。旅の間、
twitterを使って実況中継のようなことをしつつ目的地を目指していて、各地で名物や名風景を教えていただいたり、今感動したことをすぐに誰かと共有できたりと、これもまたおもしろい体験だった。
特に、帰りの船ではたくさんの人に励まされたりした。一度乗ってみたいと思っていた大きな船、乗ってすぐの時は大いにはしゃいでいたけど、低気圧の影響で大揺れに揺れっぱなしの18時間だった。立てない、座れない、仰向けもうつぶせも気持ち悪い、横になったまま動けない。その状態のまま食べたポテトチップが唯一の食事となった。同じ頃、高知で会った友人が飛行機でサクッと帰京したと知って、どうして私は今船に乗っているのかと自問自答して悲しくなったりもしたけど、想像していた船というものを知り、海が広いということも波が揺れるということも、そして飛行機が便利だということも知った。iPhoneを使ってその様子を実況するのも束の間で、船が沖へ進み、とうとう圏外になって目を閉じた。
そんなこんなでめくるめく出来事をまたそのうち書きたいと思う(といって、いつも書かずに過ぎてしまうんだけど)。写真もまた。こんなに遠回りをしてスピッツを見に行って、船で帰ってきたファンはいるまい!
1日目:東京〜福山東IC経由〜鞆の浦 (ホテル泊)
2日目:鞆の浦〜仙酔島〜尾道経由〜しまなみ海道経由〜大三島 (廃校泊)
3日目:大三島〜しまなみ海道経由〜松山〜宇和島〜遊子水ヶ浦〜高知竜ヶ迫 (廃校泊)
4日目:高知竜ヶ迫〜四万十川下流から川に沿って上流へ〜高知市内 (ホテル泊)
5日目:高知市内 (ホテル泊)
6日目:高知〜徳島〜フェリーで東京へ
7日目:東京湾到着〜首都高で帰宅
(旅の間、twitterを楽しみに見てくださってた方、激励してくださった方、お世話になった廃校の方々、高知で楽しい晩餐を共にしてくださった方々、道の駅のおばさん、ガソリンスタンドのおじさん、体を気遣ってくれた友だち、皆さん本当にありがとうございました。)
より大きな地図で 四国(棚田、廃校の宿、沈下橋) を表示