a small,good thing
Yakushima - 6
2008.07.29 Tuesday - comments(0)

水曜どうでしょうファン(どうバカとも言う)としては、屋久島を訪れる前に「釣りバカグランドチャンピオン大会 24時間耐久屋久島魚取り対決」を再度チェックしたのは言うまでもない。ファンとしては、栗尾の浜に立ち寄るのを忘れない。

いや、そんなことより、江戸時代に伊能忠敬がこの屋久島を訪れていたことが驚き。昔の人は、草履で全国歩いたんだからすごい。すごすぎる。縄文杉までの過酷な道中、ガイドさんと何度となくそんな話をした。

0807 屋久島
Yakushima - 5
2008.07.29 Tuesday - comments(0)

屋久島のレンタカー屋さんで念のため「猿、出ますか?」と聞いたら、「いっぱい出ます!」と即答された。ボンネットに飛び乗って来るとか、車内にお菓子があると開いてる窓から入ってくるとか、猿の対処法も含めて一通り聞いておいた。ついでにシカもいっぱい出るらしい。猿はコワイけど、バンビは大歓迎!あるガイドさんの話。「猿が死んでるのは見たことないけど、シカは結構死んでる。轢いちゃったこともありますよ。車が凹んだけど、それ以上に私も凹みました」えええええ!


島を一周する道路をゆっくり走る。特に、世界遺産に指定されている区域で唯一車で走れる西部林道は、サファリパークか!というほど猿いっぱい。シカもいっぱい。何度も車を停めて、無防備な猿を眺めたりした。

エンジンを止めて、恐る恐る外に出てみた。誰もいない大自然の中、確かに何かが生きている気配がある。恐怖ではない。ワクワクとも違う。目を閉じるとより一層森の声が大きく聞こえた。
0807 屋久島
Yakushima - 4
2008.07.26 Saturday - comments(4)

海の向こうに口之永良部島が見えた。視界を遮るように光のカーテンが揺らめいていた。


夜になるとたくさんのウミガメが上がってきて卵を産む永田浜へ。ウミガメの観察希望者は17:00までに電話予約しないといけないらしい。結局、連日山の中にいたので予約することはできなかった。

屋久島最後の夜、民宿のそばでごはんを食べていると、お店のおじさんがカウンター越しにいろんな話しをしてくれた。宮之浦港にはまだ少しだけ砂浜が残っていて、もしかすると今でもウミガメが上がってきてるかもしれない。ただ、豪華客船が停泊するための新しい港を建設中だから、その影響でもういないかもしれないとのこと。

おじさんが小さい頃は、よくウミガメに乗って遊んでいたそうだ。子どもが3人乗るとさすがに動かなかったとか、ウミガメの卵もよく取って食べたと聞いて、軽くショックを受けた。今ではウミガメの卵を取るだけで、罰金30万円だとか。

ごはんのあと、おじさんが地図に描いてくれた場所まで車を走らせた。アパートの灯りや外灯は、思いの外明るく周囲を照らしていて、光に弱いウミガメはここにはもう来れなくなってしまったに違いないと思った。ほんの少しの希望を持って、堤防によじ登り、雑草をかき分けて小さな砂浜に出た。注意深く砂浜を歩くと、タイヤの跡のようなものの先に大きなくぼみがあった。それがいくつも。ウミガメの歩いた跡だった。ウミガメは今も、この小さな砂浜にやってくるのだ。

暗闇の向こうに、人影があった。手にコンビニの袋をぶら下げているのが遠くからもわかった。こちらに気づくと、静かに砂浜から消えた。ウミガメの卵を取る人に違いなかった。その証拠に、ウミガメが産卵したくぼみはどこも荒らされていた。

ウミガメは、もうここには来れなくなる。ただ、監視員がいる永田浜の方はウミガメも安心して産卵に来れるようで、今年は一晩で90匹上がった日もあったと聞いた。その異常な数が後日ニュースに出ていた。

満月の夜、透き通った海は底まで見えた。ウミガメが泳いでやって来るなんてことはないだろうけど、いつまでも海を見ていた。そこに、光が近づいてきたかと思ったら、車から降りた人が話しかけてきた。さっきのごはん屋のおじさんが心配して見に来てくれたのだった。「昔はすごく大きく見えたんだけどね」と指さした先には、もう10cmほどしか顔を出していない、砂に埋まったテトラポットがあった。確実に海面は上昇しているらしい。

屋久島は夜になると省エネの関係で電圧が変わるので、よく電化製品が壊れるとか、ジャパネットたかたとか楽天とか、今は通販があるから不便はないとか、わざわざ自殺目的で島に来る人が意外と多いとか、屋久島に来て一番よくおしゃべりした夜だった。





屋久島灯台への道は、溝にはまるか崖から落ちるか、それはもう緊張の運転だった。先客のおじさんが「一番向こうにハシゴがあって、それを降りたら小さい祠があるよ。眺めがよくてね、口之永良部島もよく見えるよ」いつの間にか快晴。
0807 屋久島
Kagoshima - 1
2008.07.26 Saturday - comments(0)
いつも寝ている時間に電車に乗ったら、普段会わないような人がたくさんいた。おにぎりを食べながら満員電車に乗り込む人。世界一利用者数の多い新宿駅のホームで、歩きながら髭を剃るサラリーマン。スラックスに動物の毛。女子高生のカバンに付いた無数のキーホルダー。揺れる車中で、一心不乱に眉を描くOL。

羽田から鹿児島までの往復が約72,000円もするとは!海外の方が断然安い。それで今回もたまったマイルを使って鹿児島まではタダ。上空からの景色に興奮して、眠気も飛んだ。四万十川と足摺岬が見えた。四国と九州がどのくらい離れているのか、地図で見るだけではわからない距離感を空の上から理解した。


鹿児島空港から港へ移動する途中、南九州最大の繁華街「天文館」に立ち寄った。1時間の間にお昼ごはんと憧れのシロクマを食べて、屋久島行きの船に乗らなくてはならない。シロクマは確か持ち帰りができるから、船で桜島を眺めながらのシロクマって素敵!と、ごはんを食べながら名案を思いついた。


念願のシロクマを買って港へ急ぐ。


横断歩道にいたおばちゃんに港の方角を聞いた。それからまたしばらくして、スーツのおじさんに道を聞いた。この道で合ってると思ってはいても、地元の人に話しかけるのは楽しい。だからGPS携帯はいらない。鹿児島の空気は南国そのものだった。


鹿児島から屋久島への高速船は混雑していた。窓際からの眺めを楽しみにしていたのに、中央の指定席を立ってはいけないとのこと。時速80kmで走り出し、「デッキに出てはいけない」という意味がようやくわかった。遠くに開聞岳が見えた。


おとなしくシートベルトをして、シロクマを堪能。鹿児島でシロクマ!ずっと食べたかったシロクマ!


虹のかけら。


船から見た屋久島は、背筋が寒くなるほどの迫力があった。上空を分厚い雲が覆っていて、雨が降っていた。日が暮れるまで、レンタカーで島を走った。
0807 屋久島
Yakushima - 3
2008.07.24 Thursday - comments(0)
屋久島の温泉事情。

■楠川温泉
白谷雲水峡から帰ってすぐ、民宿からほど近い楠川温泉に行った。小さいながらも休憩所もあって、いいお風呂だった。帰りに商店に立ち寄って牛乳一気のみ。


■湯泊温泉
屋久島発、鹿児島行きの最終便に乗るまでの時間、島を一周した。ガイドさんお勧めの尾之間温泉へ行くつもりが、途中にあるいくつかの温泉を素通りできなかった。男女混浴のお風呂は、誰もいなかった。近くにいたおばちゃんに「ここの温泉はバスタオルを巻いて入ってもいいんでしょうか」と聞いたら、少し奥に歩いていくと小さいお風呂があって、そこは混浴だけどバスタオルしたままでも大丈夫だという。


お風呂発見!誰もいない海のお風呂で、前日の縄文杉の疲れを癒す。ぬるめのいい温泉!と、優雅な時間を邪魔するかのように電話が鳴った。「不動産屋のものですが、弟さんの家賃が5ヶ月分たまっておりまして、一度お姉さんに来ていただけないかと思いまして」「あのー、オレだけど。すみません。お金貸してください」───屋久島でこんな話、聞きたくないわい。

うなだれているところへ若い男の子がやってきて「ご一緒させてもらってもいいですか」と聞く。断る理由もないので快く返事をしたものの、見知らぬ人といきなり裸の付き合いというのは、間が持たないというかなんというか。見えてます、とも言えいえないので見えてないふりをしつつ、そそくさと温泉をあとにした。

■平内海中温泉
湯泊温泉のそばにあって、海の水が引いた時にだけ入れる温泉。干潮は1日2回。真っ昼間か夜中、タイミングが合えば温泉が出現して入れるらしい。煙草を吸いながらぼんやりしているおじさんに「温泉はどこですか?」と聞くと、いろいろ親切に教えてくれた。

・意外と知られていないけど、女性はバスタオルを巻いて入ってもいい
・お湯はものすごく熱いので、ホースの水でぬるめるといい
・転がっている洗面器は使ってもいい
・着替えるのはあの辺の岩陰
・シャンプーするときはこの辺で洗えば、泡が温泉に入らない


近くにある民宿のおばさん「今なら誰もいないから、女の人でも大丈夫よ」


海中温泉のあれこれを教えてくれた地元のおじさん。10メートル以上はあろうかというホースをひっぱって、恐ろしく熱い温泉をぬるめてくれた。


海中温泉は、熱湯コマーシャル並みの熱さだった(入ったことないけど)。次第に人がやってきて、あっという間におじさんだらけになってしまった。

湯上がりに地元のおじさんと立ち話をした。屋久島には、いい人もいれば残念ながら悪い人もいるらしい。この海中温泉でも、女性に対して「バスタオルは禁止だ!取りなさい!」と言っては、裸を鑑賞する趣味を持ったおじさんがいるとか。こういう人が民宿を経営していたりするので、注意しないと大変なことになるらしい。

この民宿の経営者は4回の逮捕歴があるホンモノの変態だとか。何度逮捕されようと、民宿の名前を変えては何度でも女性客を狙う。昨日の夜も、2人の女性客を連れて深夜の海中温泉に一緒に入っていたとか。ある時は、「縄文杉まで疲れたでしょう」と言っては女性客にだけ特別マッサージ。地元では有名な変態オヤジ、観光客がそんな評判を知るわけがない。

今回、私が泊まった民宿は、多分屋久島で2番目に泊まってはいけない宿だった。屋久島観光協会のサイトで見つけた民宿だったけれど、レンタカー屋さんも、近くのごはん屋さんでも、民宿の名前を言うと言葉を失うほど。あるごはん屋さんでは「あそこはよっぽど泊まるところがないときに、しょうがなく泊まるところですよ」「あそこのお客さんはよくうちにごはんを食べに来るんですよ、前に来た人なんか、料理からノミが出てきたって言ってましたよ」───よりによって、どうしてそんなところに泊まってしまったんだろう!

とにかく食事が絶句するほどまずかった。ハッキリ言う!まずかった!見事に全部冷えていて、食器もなにもかも不衛生だった。手を拭いたウェットティッシュでちょっと畳を拭いたら真っ黒になるほど、部屋も最悪だった。廊下の向かいでは、民宿のおばちゃんとおじさんが晩酌しながら延々お笑い番組を見ては大笑いしていて、眠れもしないし、朝早くから無意味に起こされたりで、東京に帰って自分の家に着いた時はとてもホッとした。余った部屋を貸すだけでお金をもらおうなんて、それだけで民宿なんてやっちゃダメだ!

去年、沖縄の民宿生活で人間らしさを取り戻したように、今回も食堂でみんなで「いただきます」をやりたかった。全国のあちこちから集まってきた人同士で、夜な夜なお酒を飲んだり、おしゃべりしたり、夕日を見に行ったり、そういう自然な交流を楽しみにしていただけに、この観光シーズンに自分以外のお客さんが誰もいない民宿での時間はとても残念だった。本当に、どうしてあの民宿を選んでしまったんだろう!

そんなわけで、最終日は温泉三昧で、民宿のあの独特のにおいとか、嫌なものを全部洗い流した。
0807 屋久島
Yakushima - 2
2008.07.19 Saturday - comments(2)

平内海中温泉でまさかの日焼け。痛い。

これは縄文杉に行く途中にあるウィルソン株。ごめんください、とばかりに木の付け根から分け入ると10畳ほどの広さがあった。ガイドさんが「この位置から見上げるとハート型に見えます、はい、順番に写真を撮ってください、さあどうぞ。はい、次の人!」って、そんなガイドはいらん。この木の中で、もっとゆっくり過ごしたかった。
0807 屋久島
Yakushima
2008.07.18 Friday - comments(0)

屋久島、満月。
0807 屋久島
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